肛門・排泄

犬の肛門腺絞りとは?肛門腺絞りのやり方・役割・料金についても詳しく解説

「犬の肛門絞り・肛門腺絞り(こうもんせんしぼり)って聞くけど正しいやり方がわからない…」という飼い主さん必見です!

今回は、犬の肛門腺と肛門腺絞りについてお伝えしようと思います。

肛門腺とは?

犬の肛門には、左右に肛門腺という袋に入った、液体や粘土状の分泌物があります。

これは悪臭を伴うもので、「肛門腺液」「肛門嚢液」と言われており、通常は排便をする時に一緒に押し出されるようになっています。

色は、黄土色や茶色、黒色などがあります。

肛門腺の役割とは?

なぜ犬には「肛門腺」があるのでしょうか?
それは、肛門腺によってマーキングのような縄張りを作るためです。
他の犬など個々の個体によって違い、それを識別するためでもあります。
犬に限らず、猫やスカンク、イタチなどにも見られます。野良猫がマーキングをしたり、縄張りを持ったりするのも、スカンクが臭いおならをするのも、この肛門腺に関連しているのです。

肛門腺絞りが必要な理由

肛門腺は、必ず絞らなければならないというわけではありません。
通常であれば便と一緒に排泄されますし、自然に分泌液を排出できる犬もいますので、肛門嚢炎になる子が多いわけでもありません。

また、肛門腺を絞られること自体にストレスを感じてしまう犬もいますので、特に異常が見られない場合には肛門腺絞りを行わなくてもいいでしょう。

下記の場合、肛門腺に分泌液が溜まっている状況になりますので、人為的に肛門腺絞りを行ってあげることが必要となります。

肛門絞りが必要な理由

①肛門の周りが痒そうな様子が見られる

②肛門を地面に擦りつけるような行動をしている

そのままにしておくと、肛門腺の分泌液が溜まってしまい、肛門嚢炎を引き起こす可能性があります。そして、肛門嚢炎をさらに放っておけば、肛門腺破裂を起こしてしまうことがあります。そうならないためにも、お尻を擦りつける動作をしていたら、肛門嚢炎に進行させないために、肛門腺絞りをしてあげましょう。

肛門嚢炎の症状は?

肛門嚢炎の症状は?

「肛門嚢炎」とは、肛門の周りにある細い導管の部分に何らか障害が生じ、肛門腺に分泌液が溜まり、細菌に感染してしまうことを言います。肥満、軟便や慢性的に下痢などが続いている犬などに起こりやすい病気です。

肛門嚢炎を治療せずに放置しておくと、腫瘍となってしまうことがあります。そうなると、肛門の周りが出血を起こし肛門腺破裂発熱、または食欲低下などが表れます。悪化して腫瘍化した場合は、出血なども伴います。痛みも伴いますので、早急に病院に連れていく必要があります。

また、腫瘍化した場合は検査や外科手術が必要となり、入院代も含めて10~30万円ほどかかることもあります。

そのため、肛門嚢炎を防ぐためにも愛犬のお尻や便の状態などを日々チェックし、肛門腺絞りが必要かどうかを判断してください。
もし必要かどうかわからない場合は、動物病院に聞いて、相談してみてもいいでしょう。

肛門腺絞りの頻度

肛門腺絞りは、排泄がきちんと行われている愛犬に対しては無理にしなくても問題はありません。

ただ、下痢気味だったり、お尻の周りを気にして擦りつけたりするようであれば、肛門腺絞りが必要となります。

2週間に1回、もしくは1か月に1回は絞ってあげるようにしましょう。

自分でできない場合は、サロンなどで肛門腺絞りを行っているところもありますので、1か月1度お願いしてみましょう。

肛門腺絞りのコツとは?

犬の肛門腺絞りは、通常は獣医師やグルーマー(ペットのトリミング専門家)が行うべき処置ですが、愛犬が特に肛門線の問題を抱えている場合、飼い主が自宅で行和なければならない場合もあります。ただし、肛門線絞りは専門的な技術が必要であり、無理なく行うことができない場合は、獣医師やグルーマーに依頼しましょう。

肛門腺絞りを行うコツ
①2人で行う事をおすすめします。愛犬を押さえておく方と、肛門腺絞りを行う方と役割分担して行いましょう。
②ビニール手袋を着用して実施しましょう。手袋を使うことで感染のリスクも軽減します。
③肛門腺絞りを行う前に犬猫用のウエットティッシュやトイレットペーパーを使って、肛門周りの毛を軽く拭いて、清潔にしておきましょう。
④犬の肛門周りを傷つけることのないように、短い爪で行いましょう。

くれぐれも絞りすぎないように注意し、激しく絞ることは避けましょう。犬が不快に感じないように慎重に行う事が重要です。

絞り方

肛門腺絞りのコツ

お風呂場で実施することをおすすめします。2人のうち、1人はしっかり愛犬を押さえておきましょう。押さえておく人は、愛犬の顔を尻尾側に向かないように押さえるのが、上手く行うコツです。

その間に、もう1人が愛犬の尻尾を上に上げます。手袋をして肛門を清潔にした上で、肛門から左右斜め下の部分に肛門腺がありますので、その部分を挟むようにしましょう。
肛門線を絞るときは慎重に行います。指を肛門線の周りに当て、軽く圧迫することで膿や分泌物が排出されます。過度な力を加えないように注意しましょう。ティッシュなどで覆いながら分泌液を拭き取り、残っていないか確認するためにもう1度絞ってあげましょう。

絞った後

絞った後は、犬猫用のウエットティッシュで綺麗に汚れを拭き取ります。
拭き取った後には、できればしっかりお尻も洗い流してあげましょう。もしくはそのまま全体をシャンプーをしてあげると、より清潔に肛門の部分が保てますのでおすすめです。

肛門腺絞りをやる際の注意点

肛門腺絞りをやる際の注意点

肛門腺絞りは繊細な処置であり、無理に絞ると愛犬が不快に感じ、怪我をする可能性がありますので力を入れすぎず、慎重に行いましょう。
肛門腺絞りの前後でウエットティッシュを使う際は、犬猫用のものを必ず使用してください。通常の人間用のウエットティッシュはアルコールや刺激性のあるものが含まれていることがあります。犬猫用のおしりふきなどは、ペットショップやホームセンター、あるいはドラッグストアなどのペットコーナーに販売されていることが多いです。
肛門腺絞りは慣れていないと難しい作業です。
経験がない場合、獣医師やプロのグルーマーに指導を受けながら行うことが望ましいです。

注意点①衛生面

飼い主さんの手に雑菌がついてはいけないので、肛門腺絞りの後は手をきれいに洗いましょう。
また、犬の肛門や肛門周りなどを決して傷つけることがないように、ビニール手袋などを装着して肛門腺絞りを行ってください。
犬の肛門に傷ができて、ばい菌が侵入すると大変です。衛生面には十分に注意して行いましょう。

注意点②爪の長さ

肛門腺絞りを長い爪で行ってしまうと、自分の爪によって愛犬の肛門の粘膜を傷つけてしまう可能性もあります。肛門腺絞りをする時は、爪を切ってから行いましょう。
万が一飼い主さんの爪の中に肛門腺の分泌液が入ってしまうと、臭いや汚れをとるのにも苦労します。爪を切ってからビニール手袋を着け、何枚かティッシュやウエットティッシュを重ねて行いましょう。

注意点③分泌液対策

犬の肛門腺絞りの分泌液対策

肛門腺から分泌される液体は、通常は排便の際に自然に排出されるべきものであり、外部に漏れたり飛び散ったりすることは好ましくありません。分泌物にはバクテリアが含まれている可能性もあり、外部に漏れた場合は感染のリスクもありますので十分に注意しましょう。

肛門腺絞りを行う際には、マスクや手袋の着用、長袖のエプロンや目の保護にメガネを利用するなど、分泌液が直接皮膚や服にかからないようにしましょう。
もし分泌液が付着した場合には、迅速に清潔にするためのクリーニング用具(トイレットペーパーやティッシュ、消毒用具)をあらかじめ用意しておきましょう。
また、肛門腺絞りを行う場合は、分泌液が床や家具にかからないような場所で行うように心がけます。
おすすめは、すぐに洗い流せるお風呂場ですが、大型犬などで十分なスペースがない場合は作業スペースをきちんと設定しましょう。
愛犬が興奮していると分泌液がより飛び散りやすくなります。優しく声をかけたり、愛情を示すスキンシップを行うなどしてリラックスさせてあげましょう。

注意点④洋服にかかってしまったら?

洋服にかかってしまった場合は、その部分に一度洗剤をつけて揉みこむように洗い、再度洗濯機で洗って臭いを落とすようにしましょう。漂白剤などで菌を落とすのが良いとされています。

動物病院で肛門腺絞りをおこなってもらう際の費用

獣医師やプロのグルーマーに依頼する場合、日本での獣医師やトリミングサロンにおける肛門腺絞りの価格はどの程度なのでしょうか?費用相場を確認してみましょう。

病院での肛門腺絞りの料金相場

診察する機会があれば、その際に肛門腺絞りが必要か訪ねてみて、分泌液が溜まっているかを確認をしてもらいましょう。
肛門嚢炎の治療となると治療費がかかりますが、肛門腺絞りだけであれば無料、あるいは500円程度でやってもらえることも多いようです。
また、病院によっては肛門腺絞りが健康診断や予防接種の一環として行われる場合があり、その場合は料金に含まれていることもあります。

ペットサロンでの肛門腺絞りの料金相場

ペットサロンでは、トリミングのついでに500円程でやってもらえるところが多いです。メニューに書いてある場合もありますので、行きつけのペットサロンに電話をして、確認をしてみましょう。肛門腺絞り以外のサービスも含まれている場合がありますので、サロンによって提供されるサービス内容を確認をすると良いでしょう。

ペットサロンで肛門腺絞りを依頼するメリット

犬の肛門腺絞りやり方

ペットサロンでは、トリミングやシャンプー、爪切りなどと一緒に肛門腺絞りをしてもらうことが可能です。これにより一度に多くのケアを受けることができるため、犬の負担を減らすことができます。また、ペットサロンには肛門腺絞りに必要な設備や器具、肛門腺絞りに適した専用の製品や洗浄液が揃っていますので、トリミングサロンに頼んでしまえば道具を揃える必要もありません。
何よりペットサロンのスタッフはトリミングやケアに関する専門知識と経験を持っています。スタッフから犬の健康やケアに関するアドバイスを受けることも出来ますので、ペットサロンでの肛門腺絞りは、飼い主さんにとっても愛犬にとってもメリットが大きいといえます。

動物病院で肛門腺絞りを行う際の費用は?

動物病院で肛門腺絞りを行う際の費用は?

診察する機会があれば、その際に肛門腺絞りが必要か訪ねてみて、分泌液が溜まっているかを確認をしてもらいましょう。
肛門嚢炎の治療となると治療費がかかりますが、肛門腺絞りだけであれば無料、あるいは500円程度でやってもらえることも多いようです。
ペットサロンでは、トリミングのついでに500円程でやってもらえます。メニューに書いてある場合もありますので、いずれも行きつけの動物病院もしくはペットサロンなどに電話をして、確認をしてからの方がいいでしょう。

まとめ

肛門腺絞りのタイミングや、する必要があるかないかを迷ったら、まずは動物病院やペットサロンに行った時に聞いてみましょう。
何度か教えてもらううちに飼い主さん自身でできるようになれば、動物病院やサロンに頻繁に連れていって、肛門腺絞りをしてもらう必要もなくなります。
ただ、できないのに無理やりやってしまうと誤って愛犬を傷つけたり怖がらせたりしてしまうこともありますので、無理はしないようにしましょう。肛門腺絞りは、当然ながら臭いや分泌液を放ちますので、躊躇してしまう方も多いと思います。しかし、お尻を擦りつけるといった異常な行動や様子が見られる場合は、決して放置せずに、動物病院やペットサロンに連れていく、飼い主さん自身で肛門腺絞りをしてあげるなどの対策を行ってあげてください。
お尻を常に清潔に保ち、病気せずいつまでも愛犬と健康に過ごすために、肛門腺絞りが必要な場合は正しい知識をつけて行いましょう!

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