犬の口臭の5つの原因とは?隠れた病気の可能性に要注意

犬の口臭の5つの主な原因とは?
かわいい愛犬の口に顔を近付けた時に、息がクサイと思ったことはありませんか?犬の口臭の主な原因は5つあります。病気が原因になっている場合もあるので、いつもとは違う口臭を感じたら要注意。放置していると、食欲不振や、急激な嘔吐、下痢などの症状が進行します。犬もぐったりとしてきて、明らかに具合が悪いことが伝わってくるかもしれません。そんな時は、すぐに動物病院へ連れていき獣医師の診察を受けて下さい。
口臭の原因ナンバーワンの歯周病
犬の口臭が気になったら、真っ先に疑うのは歯周病。なぜなら、3歳以上のおよそ8割が歯周病であると言われているからです。歯周病は、犬の口臭の原因として断トツに多いのです。腐敗臭がしたなら、歯垢や歯石、炎症の膿が原因となっている可能性があります。急いで動物病院に連れて行く必要はないものの、そのまま放置すると感染症のリスクが高まったり、歯槽膿漏で歯が抜け落ちてしまったりすることも。日頃から歯周病の予防やケアをしておくことが大切です。
口臭が何となく気になるなら口腔内が乾燥しているかも?
他にも口臭の原因として挙げられるのは口腔内の乾燥です。人間でも唾液の分泌量が低下すると口臭がひどくなるのと同じです。犬は暑い時に口を開けてハアハアと呼吸することで、体温調節を行っています。そのため、特に夏場は口腔内が乾燥しやすく、「何となくクサイ…」と感じることが多くなります。特に心配する必要はないものの、水分補給量は十分か、室温は適切かなどを気にかけてあげましょう。
胃腸の不調が原因の場合
すっぱい臭いがしたなら、胃腸の不調が疑われます。すっぱい臭いは胃酸によるもので、胃炎になると胃酸の分泌が増えすぎて逆流したり、嘔吐したりすることも。胃炎には急性と慢性の2種類があります。急性胃炎は、感染症や異物の誤飲、あるいは何らかの中毒が原因です。慢性胃炎は免疫力の低下や、胆汁の逆流などの疾患による影響が考えられます。口臭と犬の様子を総合的に判断して、動物病院へ連れて行ってあげて下さい。
腎臓や肝臓の異常が原因の場合
アンモニア臭がしたなら、腎臓や肝臓に異常が発生している可能性があります。健康ならば体の外に排出されるべき老廃物が体内に蓄積して、口臭の原因になっています。腎臓や肝臓の病気は、かなり進行してから気付くことが多いです。そのため、口臭にまで影響が及んでいるということは、慢性腎不全や肝硬変の末期であることも考えられます。すぐに動物病院で適切な処置を受けて下さい。
重篤な病気かも?腸閉塞が原因の場合
便のような臭いがしたなら、腸閉塞が疑われます。腫瘍や異物の誤飲によって物理的に腸管がふさがってしまっている場合と、寄生虫や感染症によって腸が機能しなくなっている場合があります。これは重篤な症状で命に関わります。犬にとって辛い嘔吐症状が出ることもあるので、すぐに動物病院に連れて行ってあげて下さい。
犬の歯周病対策はどうしたらいい?
犬の口臭を引き起こす一番の原因である歯周病は、普段から気をつけることによって予防できます。具体的な対策は3つです。
犬にも歯磨きをしよう
まずは、歯磨きです。犬を迎え入れたら少しずつ慣らしていきましょう。上手にできたら褒めたり、おやつを与えたりして訓練します。歯磨きが苦手なら前歯を中心にシートで拭き取ったり、歯磨きジェルを塗ったりするだけでも効果があります。毎日行うのが大変なら2~3日に1回でも構いません。口腔内を定期的に見ることで腫瘍などの早期発見にも繋がるので、歯磨きを習慣づけることは大切です。奥歯のケアはやや難しいので、ロープ状のおもちゃを与え噛んで遊ばせると良いでしょう。
食事を見直して歯周病対策を
次に、食事を見直します。犬の食事にはドライフードとウェットフードがあります。ドライフードの方が噛む回数が増え、歯周病予防効果があります。また、ドライフードの中には、歯周病予防に特化したものもあるので、取り入れてみるのもいいかもしれません。
補助食品でケアしよう
最後に、補助食品です。歯周病は感染症のリスクを高めるので、サプリメントなどで口腔内の環境を整えると効果的です。また、飲み水に混ぜて使う洗口液は、口腔内を清潔に保つ作用があります。歯磨きガムも唾液の分泌を促したり、歯垢を除去したりできます。おやつも、歯周病予防の観点からよく噛むことができるものを選択してあげましょう。