犬の外耳炎の治療って何するの?費用や期間はどのくらい?

外耳炎は犬に最も多い病気の一つ
耳は一般的に、場所によって3つの名称に分けれます。耳の入り口側から順番に「外耳」「中耳」「内耳」です。外耳炎とは、「外耳」、つまり耳の一番入り口の場所で、皮膚が炎症を起こす病気です。
聴覚と平衡感覚に影響している耳でも、特に外耳は音を鼓膜に伝える働きをしています。音源の位置を特定したり、耳の中に異物が侵入するのを防いだり、コミュニケ―ション行動をとるために非常に重要な機能を果たしています。その外耳が炎症を起こすことでこれらの機能が低下してしまう恐れがあります。
外耳炎は、動物病院が受ける中でも最も多い病気の一つです。外耳炎は、放っておくと中耳や内耳にまで炎症が広がってしまうので、早めに治療することが重要です。
犬の外耳炎の治療法
犬の外耳炎を治療する方法は、耳洗浄、点耳薬、ステロイド剤投与、抗生剤投与、抗真菌剤、腫瘍の切除、耳道切除などがあります。外耳炎の原因や症状の重さによってこれらの方法を使い分けて治療していきます。
犬の外耳炎を治療するためには、一般的に投薬が用いられています。耳の洗浄をするためのものや、病気の原因となっているものに合わせて有効な薬が処方されます。多くの場合は、点耳薬を用いますが、内服薬を使う場合もあります。
点耳薬を一週間ほどさし続けることで症状が治まることもあります。点耳薬は飼い主によって毎日指す必要がありますが、飼い主の生活リズムや犬の性格によって点耳薬を毎日指すのは難しいという人には、病院で数回さすことで一定期間効果が持続する点耳薬もあります。
早ければ一週間ほどで症状は消えますが、炎症がひどくなっている場合は長期的な治療が行われることも。症状が重く、耳が痛いと感じている場合は耳の洗浄を控え、炎症を抑える薬を投与しながら病院にて、洗浄を行う方法もあります。
異物混入や腫瘍が原因の場合、原因となるものを取り除く方法がとられます。初期段階では軽い治療で収まりますが、症状が重くなるにつれて治療も長期化し費用もより掛かってくることになります。
抗生剤を使用する場合、3週間から4週間ほど服薬させる必要も出てきます。しかし、犬が、かゆみを我慢できずに耳を引っ掻いてしまうこともあるので、ステロイド剤を使う方が好ましい場合もあります。
犬の外耳炎の治療費
犬の外耳炎の治療は、症状が軽ければ点耳薬一本で済むこともあります。費用は3000円からが一般的です。症状が重く、通院が続いたり、内服薬が必要になってくると毎日飲まなければいけない薬が一日150円以上することや、1か月以上の治療になってしまうことから、合計で一万円を超えることもあります。治療期間が延びるほど、通院費や処方箋にお金がかかり、何万円もかかってしまうこともあります。
犬の外耳炎の予防法
外耳炎は、一度治療しても再発する可能性があります。特に梅雨の時期には、細菌やカビによる外耳炎が起こりやすくなっているので、注意して観察してあげましょう。また、部屋が高温多湿になっている場合は、空調環境を整えることで環境を整えることもできます。
さらに、定期的に病院に通い早期発見することによって重症化するのを防ぐことができます。また、耳の掃除を行い、耳を清潔に保つことも重要です。しかし、耳掃除のやりすぎも耳を傷つけてしまう恐れがあるので注意が必要です。
日ごろから犬の観察をよく行い、健康管理をしっかりとしましょう。犬と頻繁に触れ合うことで、ちょっとした犬の異変にも気づくことができます。